五木寛之著『生きるヒント1 自分の人生を愛するための12章』の表紙画像

おすすめ! 五木寛之 🙂🙂🙂🙂🙂

生きるヒント1-自分の人生を愛するための12章- / 五木 寛之

みなさん、悩みはありますか?

ヤマモトの目下の悩みはただひとつ!
季節の変わり目で膀胱炎になり、それがなかなか治らないことです。爆

昔は人間関係や自分の将来に関することが悩みのタネでしたが、今の悩みは健康ですね😂

今回ご紹介する本はこちら。

『生きるヒント1-自分の人生を愛するための12章-』(著者:五木寛之) です!

ヤマモト

こんな人におすすめ!

・明日を少し軽やかに過ごしたい人
・人生観を広げるエッセイを読みたい人
・やさしい人生哲学や自己啓発書を探している人

あらすじと補足

本書は、タイトルの通り「歓ぶ」「惑う」「悲む」…といった12のテーマで構成されています。

それぞれの章では、日常の何気ない出来事や人との関わりを題材にしながら、五木寛之さん独自の視点で「生きる意味」や「心の持ち方」を語っています。

小難しい理屈ではなく、どの章もやさしい言葉で綴られていて、まるで会話をしているような読み心地です。

文字も大きくレイアウトされているので、とても読みやすい一冊です。

印象に残った場面

1章「 歓ぶ 」

五木氏は「どんな日であっても、必ず一度はよろこぶ」と決めて、毎日その出来事を手帖に書きとめていたそうです。

その「よろこびコレクション」には、
「きょう新幹線の窓際の席に座れたので、富士山が真正面によく見えた。うれしかった」
「小松空港で鱒寿司を買おうと売店に行ったら、最後のひとつが残っていてラッキーだった。うれしかった」
といった記録が並びます。

どれもささやかで、すごくかわいい☺️
ヤマモトも真似して、よろこび記録をつけてみたくなりました!

2章「 惑い 」

ここでは道教についての記述があり、
「惑っている人間にしか見えない大事なものがあるにちがいない」
「惑って立ち止まった人間にしか、美も、真実も、見えないのではないのか」
という言葉が印象的でした。

たしかに、人生に迷って立ち止まったとき、人は自分の生き方について真剣に考えます。
その経験が積み重なってこそ、その人にしか見えない景色や真実があるのだろうと思いました。

8章「 占う 」

「日本人は数字の4を縁起が悪いと嫌うから、日本の飛行機にも4番の座席がない」という記述がありました。

それを読んで思い出したのが、ヤマモトが数年前まで勤めていた某電話会社でのこと。
333や777といったゾロ目の番号は常に人気で空きがないのに、444が入る番号は驚くほど余っていたんです。

中でも「42」は特に敬遠され、4242なんて完全に「死に死に」番号扱い。
車のナンバーでも4は不人気ですよね。

そんな中、「ゾロ目が欲しいけど4は嫌」というわがまま(?)なお客さまに、苦し紛れで「4は『幸せの4』ですよ!4が4つそろうと『しあわせ』になるんです!」と説明したところ、なんとその場で4444の番号を即決されたことがありました。

そんなことを思い出しながらこの章を読んでいて、人間の心理って本当におもしろいなぁと改めて思いました。

海外での「4」という数字

8章「占う」で、もうひとつ印象に残った記述があります。

五木氏が「海外の飛行機でも座席に4番はないのか」と乗務員に尋ねたところ、
「そんなことはありません」と返ってきたそうです。

そこでヤマモトも調べてみると、海外… とくに西洋では「13」が忌数とされ、ホテルの客室番号や飛行機の座席から13を抜いたり、わざわざ「12+1」と表記したりする例まであるそうです。

つまり、日本では「4」、西洋では「13」。
忌み数は違っても、人が数字に意味を見いだして縁起を担ぐのは世界共通なんだなと感じました。

ただ、日本で「4」を「3+1」と書くことはまずないと思うので、その違いがとても興味深いと思いました。

もし日本のアパートや病院などで「4号室」のことを「3+1号室」なんて表記されていたら、ハイセンスですごくおもしろいと思いました✨

総評

5 out of 5 stars

自分がこれまで生きてこられたのは、すごく運が良いことなのだと改めて気付かされました。

本書は1993年発刊という古い本ですが、タイムリーに心に響く話や、自分はこれでいいんだと再確認できる話が多く、今の自分に必要な一冊だったと思います。

読み進めていくと、忘れていたような過去の迷いや悩みも自然と思い出されて、
「ああ、私はこういう気持ちを抱えていたんだな」と気づかされる場面もありました。

悩みがある方はもちろんですが、「自分には特に大きな悩みはない」と思っている方にこそ読んでほしい。
生きていれば誰しも心の奥に小さなひっかかりを抱えていて、それを本書がやさしく照らし出してくれるように感じます。

全部で5巻もあるらしいので、見つけ次第ぜひ読んでみたいと思いました。

おすすめです!


全5巻が1つになった愛蔵版もあります☆