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坂木司 本 🙂🙂🙂

【文庫本で読んでみた】和菓子のアン / 坂木 司

こんにちは!ヤマモトサオリです。

みなさん、和菓子はお好きですか?

「洋菓子のほうが好き」「あんこはちょっと苦手」という方も多いかもしれませんね。
でも、この本を読むと、和菓子がぐっと身近に感じられて、少し好きになるかも…?

今回ご紹介する本はこちら。
『和菓子のアン』(著者:坂木司) です。

和菓子と日常、そしてちょっとした謎解きが詰まった、ほんのり甘い物語です。

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こんな人におすすめ!

・暴力のない物語でほっとしたい人
・優しい読後感の物語を探している人
・日常の中の小さな謎を楽しみたい人

あらすじと補足

主人公は、梅本杏子(うめもと きょうこ)、通称アンちゃん。
食べることが大好きな18歳の女の子です。

高校を卒業したものの、進学も就職も決められなかったアンちゃんは、デパ地下の和菓子屋「みつ屋」でアルバイトを始めます。
一緒に働くのは、美人なのに中身はおじさんのような椿店長、イケメンなのに心は乙女な立花さん、元ヤンキーで人妻の大学生・桜井さんと、個性豊かな人たちばかり。
慣れない接客に戸惑いながらも、アンちゃんは仕事を通して少しずつ成長していきます。

そんな日々のなかで、お客様の少し不思議な注文や言動、デパートで起こる小さな出来事といった「謎」が現れます。
その真相を、和菓子の知識を手がかりに読み解いていくのが、この作品の面白さです。

舞台はデパ地下ですが、物騒な事件が起こるわけではありません。

和菓子をきっかけに、人とのつながりや心の動きを見つめていく物語。
ミステリーというよりは「ほっこり謎解きストーリー」と呼びたくなる、やさしい雰囲気の作品です。

印象に残った場面

杏子ちゃんの性格

進学も就職もせず、なんとなくデパ地下の和菓子屋でアルバイトを始めたというアンちゃんですが、最初は「ちょっとクセのある子」という印象です。

立花さんのことをイケメンすぎて苦手だと感じたり、美人な店長に対しても心のなかで遠慮なくツッコミを入れたり…
自己評価が低くて卑屈なのに、人のことはサラッと辛口。
読んでいて、正直ちょっとイラッとすることもありました(笑)

でも、仕事に慣れていくにつれて表情がやわらかくなり、人との関わり方も少しずつ変わっていきます。
その様子を見ているうちに、気がつくとアンちゃんを応援したくなっていました。

おいしそうな和菓子がたくさん

物語のなかには、四季折々の美しい和菓子が次々と登場します。

「おとし文」や「水無月」など、名前だけではすぐに形が思い浮かばないものも多く、読みながら自然と検索したくなりました。
調べてみると、その形や色にはきちんと意味が込められています。

「どうしてこの形なの?」「名前の由来は?」といった豆知識も、作品のなかでわかりやすく紹介されています。
読んで楽しい、調べて楽しい、そして何より食べたくなる。三拍子そろった魅力がこの本にはあります。

今度実際に買ってみようと、気になった和菓子を見つけるたびにスクリーンショットを撮っていました。
読み終わる頃には、スマホの写真フォルダが和菓子だらけに(笑)

文字を追っているだけなのに、味覚や視覚まで刺激される。
そんな不思議な読書体験でした。

総評

3 out of 5 stars

全体を通してライトノベルのような軽やかな文体なので、読みやすさは抜群です。
ただその分、登場人物の心情や人間関係はあっさりと描かれていて、じっくり心に残る文学的な深みを求める方には、少し物足りなく感じるかもしれません。
好みが分かれるタイプの作品だと思います。

とはいえ、小説をあまり読まない方や、「今は重たい話はちょっと…」というときにはぴったりの一冊です。
肩ひじ張らずに楽しめて、読書の世界へ気軽に入れる入口のような作品だと感じました。

そして何より、物語を通して和菓子そのものの魅力に触れられるのが大きなポイントです。

実は私はあんこが苦手で、和菓子をなんとなく避けていました。
それでもこの本をきっかけに「ちょっと試してみようかな」と思いました。

物語としての完成度よりも、「和菓子の魅力を伝える入口」として大切にしたい作品だと思いました。

ちなみに、本作はシリーズ化されていて、続編が出ています。
アンちゃんの成長をもっと見守りたくなった方は、続けて読んでみるのも楽しいと思います。

後日買ってきた和菓子の写真

あんこが苦手な私が、この本をきっかけに初めて自分で選んだ和菓子です。
どれも見事にカラフルで、思わず見とれてしまうかわいさでした。

実際に食べてみると、子どもの頃に感じていた重たさとはまるで別物。
甘さは控えめで、口当たりもなめらかで、上品な味わいに驚かされました。

ほろっと溶けるあんこは、お茶だけでなくコーヒーにもよく合うんですね。

気がつけば膝をそろえ、背筋まで伸びていて、「私、今ちょっと上品な人かもしれない!」と錯覚するほどでした(笑)

和菓子は単に甘いお菓子ではなく、食べる人の気持ちや所作まで整えてくれる存在なんだなと、しみじみ思いました。

この作品を通して、ふだん何気なく過ごしている日常にも、ちょっとした気づきとときめきをもらえた気がします。

🎧️ 本作はAudibleでも配信中!

Audible(オーディブル)でオーディオブックとしても配信されています。
ナレーターは安田愛実さん、再生時間は8時間51分です。

和菓子の名前や、お店でのお客様とのやりとりを耳で聴くと、本で読むのとはまた違った楽しみ方ができそうです。
通勤や家事の合間に、気軽に物語の世界へ浸れるのも魅力ですね。

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ヤマモトサオリ

こんにちは!books and iinedaysの管理人、ヤマモトサオリです。
餃子とカツカレーとラーメンが好きです。よろしくお願いします。